平成24年度 第1回 光風荘運営推進会議 議事録
≪日 時≫ 平成24年5月16日(水)午後6時より
≪場 所≫ 高齢者グループホーム光風荘 3階「えんがわ」
≪出席者≫ 委 員:家族会会長、地域包括支援センター職員、有識者…計3名
運営側:法人理事長、事務局長、施設長、介護職員…計5名
オブザーバー:高齢者支援課職員、在宅介護支援センター職員…計2名
≪議 題≫ 1.報告事項
(1) 入居者、職員の異動について
(2) 前回会議以降の活動状況について
(3) 平成24年度事業計画・予算について
2.行政からの情報提供
3.その他
■ 挨 拶
本日は、お忙しいなかお集り頂きありがとうございます。昨今は、寒暖の差が大きく、身体の調子を崩される方も多いかと思います。お体にご注意頂ければと思います。今年度も全6回を開催したいと思っております。ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
■ 会議概要
※ 文中の「委員」は運営推進委員、「運営」は運営側、「市等」は市職員等、「GH」はグループホーム、「特養」は特別養護老人ホームの略。
1.報告事項
(1) 入居者、職員の異動について
「運営」 : 入居者の異動では、3月29日、1階に女性が入居された。
職員の異動では、4月1日付で常勤職員が1名入職した。
5月末付で非常勤職員が1名退職、7月に常勤職員・ 非常勤職員各1名が退職の予定となっている。
現在、非常勤職員を募集している。
(2) 前回会議以降の活動状況について
「運営」: 3月31日に、平成23年度第3回家族会を開催した。平成24年4月からの介護報酬改定に伴い、利用料金等に関わる「契約書別紙」に変更箇所が生じ、全入居者のご家族への説明のために開催した。急な開催となったため、出席者は少なかった。欠席されたご家族には書類を郵送し、返事を頂く形となった。
4月には、お花見を行なった。1階・2階別々に関前公園へ行き、入居者全員が参加出来た。1階の実施日は寒かったため、昼食は光風荘内で食べた後にお花見に出かけた。2階の実施日は天気も良く、昼食を食べながらのお花見となった。
5月には、母の日のお祝いをした。2階では13日に、希望者が多かった出前のお寿司を食べ、その他アロマセラピー等を楽しんだ。1階は行事担当職員の都合もあり、翌日14日に行い、おやつの際にお祝いをした。13日はご家族の面会も多く、たくさんのカーネーションを頂き、賑やかな母の日となった。
(3) 平成24年度事業計画・予算について
※ 別紙資料を抜粋し、説明した。
【質疑応答・意見交換】
「委員」: 介護報酬の改定によって、どの施設でも収入が減少するのか?
「運営」: 少なくとも、とらいふ内の2施設では減少する。通所サービスは特に減少が顕著である。全体的な傾向はどうか?
「市等」: 単価の見直しにより、看護等のサービス単価が上がる一方、介護サービスでは単価が下がっており、収入も減少する。
「委員」: 訪問看護等を推奨しているということか。
「市等」: 在宅医療に重点を置きたいということで、施設系のサービス単価が下がった。
「運営」: 今回の医療保険と介護保険の同時改定では、医療に重点を置いて見直しが行われた。
「市等」: 地域密着型の定期巡回随時対応型訪問介護・看護が、武蔵野市でも4月より実施されている。そういったものを活用しつつ、訪問介護や訪問看護も組み合わせて利用してもらう、ということを国では考えている。
「運営」: 家族会で説明した「介護職員処遇改善加算」は、安定した職員雇用とサービスの質の向上が目的となっている。家族会の中では、ご家族の理解を得られたと認識している。
「市等」: 団塊世代の高齢化に伴い、介護保険利用者数は増加し、それに伴って介護保険に関わる予算も増加するため、単価は下がっていく傾向にある。
「委員」: 病院へ行くと、薬を大量に処方されることが多いが、そのような薬の処方方法を改善すべきではないか。予算の増大の原因の一つではと思う。
「運営」: 一時期介護保険の単価が上がったという話しもあるが、見かけ上、介護報酬をアップしたように見せている部分も多い。
「委員」: サービス評価を受けるにもかなり費用がかかる。施設の負担が増える一方で、苦労しているのだろうと思う。
2.行政からの情報提供
「市等」: 今年度より地域包括支援センター職員の光風荘運営推進会議への出席を各回で交代して行うこととなった。
「認知症疾患医療センター」について、手元の資料をもとに説明する。
武蔵野市と三鷹市で、認知症に関する医療連携を進めている。3ヵ月に1回、両市の医師会・杏林大学病院・武蔵野赤十字病院・歯科医師会・薬剤師会の各医師、在宅介護支援センター・地域包括支援センターの職員が集まり、医療機関と相談機関の連携について話し合っている。その連携を図るツールとして、もの忘れ相談シートを活用している。問題点として、シートに記入した後の受診者の状況の変化が、診察した医師に伝わらないことが挙げられる。そのため、情報共有の円滑化を図るにはどうしたらいいか、現在話し合っている。
医療機関と介護機関が連携し、診断・急性期医療・専門的医療相談を実施するベース機関として、認知症疾患医療センターの設置が、国で義務付けられている。こちらは、武蔵野市・三鷹市・調布市・狛江市・小金井市・府中市の 6市で1つの「二次保健医療圏」を構成している。その中で1カ所、認知症疾患医療センターを設置することとなっており、この地域では杏林大学病院もの忘れ外来に設置することとなっている。そこでは、専任の相談員を設置し、認知症の診断・対応を行い、身体合併症や周辺症状により入院が必要であれば受け入れていくが、杏林大学病院だけでは入院患者全員を受け入れるのが困難である。そこで、他の病院と連携し、入院に対応する体制を作っている。また、地域包括支援センターや在宅介護支援センター、行政などの他機関との連携を図るためのネットワーク作りや人材育成、情報発信も、役割として担っている。
ただし、認知症に対応出来る病院や医師が増えた訳ではなく、元からいた医師・相談員に認知症疾患医療センターの専任になってもらうだけなので、すぐに体制を整えるのは難しく、負担も大きいため、今後少しずつ、この役割を果たしていけるようになりたい、と杏林大学病院の医師がおっしゃっていた。ただ、このような機関が設置されただけでも心強いと思う。
元は武蔵野市と三鷹市の2市で連携を図ってきたが、範囲を6市に広げ、この6市で認知症の方を支える取り組みを進めていきたいと考えている。
【質疑応答・意見交換】
「委員」: 要介護度を認定するのは誰か?
「運営」: 市の調査員と主治医が認定を進めていく。
「委員」: 要介護認定と、認知症疾患医療センターに関連性はあるか?
「市等」: 要介護認定では、認知症によって「どんなことが難しいか」「どのような症状が出ているか」といった自立度を調査する。診断では、病院で専門的な検査をして、認知症の確定診断を行う。そのため、それぞれの役割は違う。
「委員」: 指導も行うのか?
「市等」: 診断結果や生活の様子を家族から伺ったうえで、どのように対応すればいいのかをアドバイスする。
「委員」: 武蔵野赤十字病院では、地域内の医師のネットワークを活用して、高齢者の脳疾患患者の情報を共有し合っている。その連携とは違うのか?
「市等」: そのネットワークでは、武蔵野市と三鷹市で、認知症に限らない病気を対象にして、身近な地域の病院と何か問題が出てきた時に対応する専門的な大病院が連携する二人主治医制を行っている。今回紹介した機関も、これに含まれる。
「運営」: 認知症疾患医療センターを実際に運営していくのは大変なことだと思われるが、2市で行っている連携については、以前よりモデル事業として行っていたか?
「市等」: 試行期間が22年から始まり、昨年11月に本格的に開始された。
「運営」: その時点で本稼働という形になったのか?まだ試行錯誤の段階という形だったのか?
「市等」: ケアマネジャーがもの忘れ相談シートを活用し始めたのが昨年秋頃で、地域包括支援センターや在宅介護支援センターではその前から使用しており、そういった段階から徐々に広がってきた、という印象である。
「運営」: 認知症疾患医療センターには期待したい。
「市等」: 杏林大学病院の医師も、進めていきたいとは思いつつ、早急に体制を整えるのは難しいが、頑張っていきたいとおっしゃっており、まずは気軽に相談出来る窓口として杏林大学病院があるということを知ってもらい、その後に繋げてもらえればと思う。
「運営」: 災害発生時に、地域の高齢者を福祉避難所として受け入れる際、その方のデータが欲しい。個人情報に関わることではあるが、この機関との連携で、情報を共有出来ないか。
「市等」: 災害時の対応については、行政としても考えていかなければならないと感じている。
「運営」: そのような所まで発展していければいいと思う。
「委員」: 身体合併症への対応とは何か。
「市等」: 精神科病院では、身体疾患に対応することが難しく、逆に通常の病院では精神的な症状の激しい方は受け入れが難しく、課題として挙がっている。そこで、身体面と精神面の両方に対応出来る病院作りが目指されている。
3.その他
「運営」: 光風荘運営推進会議の担当介護職員を交代制にすることにした。
次回は7月18日(水)を予定している。